昨日のこと。
早朝からの仕事から帰宅したら、老犬の様子がおかしい。
吐きたそうにするけど何も出てこない。
理由もなくウロウロ。
そして、お腹がパンパンに張っている。
あ、これは「胃拡張」。
1年ほど前にも一度、同じ症状になったことがあった。その時は運悪く土曜日の夜で、私が暮らす土地には夜間・休日診療をしてくれる動物病院が1軒もない。
ネットを検索すると悪い記事しか出て来なくて、泣きそうになりながら寄り添うしかできなかったのが忘れられない。
その時は犬がウロウロ歩くうちにすごい音のげっぷが出て、そこから症状が好転し、事なきを得た。
翌日、動物病院の先生には「ここはそういう土地だから、予防してもらうしかない。胃拡張から胃捻転になったら、最悪の場合を覚悟しないといけない」と言われ、ぐっと身体が硬くなったことも覚えている。
そして昨日。
午前中だったから、慌てて犬を抱えてかかりつけ医に。胃の動きをよくする注射をしてもらい、夜から飲む薬をもらって帰宅する。
そのまま家にいて様子を見るけど、お腹の張りは全然治らない。歩いたらいいのかも、と思って誘導するけど、あんなに外が好きな犬が歩きたがらない。足取りが重く、後ろ脚に力が入らないみたいだった。
このまま歩けなくなったらどうしよう。そんな思いがよぎって悲しくなる。
とにかくガスが抜けないと…と病院に電話すると「鼻から管を入れてガスを抜く方法もあるけど、鎮静剤を打たないといけない。年齢を考えるとそのまま呼吸が戻らない可能性もある」とのこと。話を聞いただけで電話口で泣きそうになる。
ごはんはあげずに薬だけ飲ませてみて、お腹の動きが活発になるのを待ってみよう、ということになった。飲んでくれるかなあと思いながら犬を抱え、口を開けて薬を2錠、ぽとんと入れてぎゅっと閉じさせる。
すると、なんとそのまま眠ってしまった。
いつもなら昼間はずっと寝ているけど今日はできなかったから、よっぽど眠かったんだろう。そのまま、途中何度か目を覚ますけどひたすら寝る、寝る。安らいだ顔にホッとするけど、このまま起き上がれなかったらどうしよう…とそれはそれで心配になる。
寝ている最中に、何度も何度もおならが出る。おならが出るたびに小躍りするくらい嬉しくなる。
3時間くらい経ったころ、お腹はすっかりぺったんこになっていた。
そして翌朝(きょう)。いつも通りにとことこ歩いて「散歩に行こう」と言ってくれた。あー、良かった。ほんと、ダメかと思った。
こうやって一喜一憂しながらの、老犬との暮らし。
心配事が多いけど、犬は本当によく頑張ってくれる。えらいなあ。ありがとうね。